サシか赤身か?!ジビーフ「コナン♂」安定した肉質で入荷してきました
公開日:
:
2017/02/10
ジビーフ(完全放牧野生牛)
本日入荷したジビーフ「コナンくん(26ヶ月令♂)」は血統的には大きくなれない牛だったので296kgの枝重は上出来かなと一安心したのでした。ただ、残念なのは第1胃(ミノ)がホクレン担当者のミスで無惨にも捨てられた事。草だけで育ったジビーフはミノが最大の特徴なのになぁ。和牛ではお目にかかれない太くて肉厚なミノだっただろうに・・・残念。
さて、老舗すき焼き店が「もう霜降り肉は出しません」!という内容の記事が話題になっていますが、要は、最近の霜降りは、一昔前と比較して脂肪(サシ)の割合がロース平均で50%以上もあり、それって行き過ぎなんじゃない?!ってことなんですね。けっしてサシが悪いわけではなく、もう少しマイルドなサシが食べやすくて胃にもやさしいというわけです。
とは言うものの、このあたりは好みですからどれが正解もなにもないわけで、私なんかはA2やA3が食べやすく、たまにA5のロースなんか食べると一切れで満腹になってしまったり・・・年齢的なことを言う方もいますが、やっぱり好みだと思うのです。
前にも何度か書いていますが、A2の近江牛なんて市場に滅多に出てきませんから、A3かA4を好んで買い付けています。しかしA5しか買わない同業者もいるわけです。サシが入る入らないは遺伝的な要素がありますから血統が大きく関わってきます。だから生産者を限定してしまうと好みと外れた肉も買わざるを得ないことも可能性としてはあるわけです。
もしかしたらそのあたりがおもしろいところなのかも知れませんが、ことジビーフに限っては個体差もそれほどなく、いつも同じような肉質で、いい意味で安定しています。サシが好みの方からすれば価値が見だしにくい肉かも知れませんが、赤身好きにとっては唯一無二な肉なのです。
関連記事
-
肉屋としての僕の考え方
和牛の最高峰は言わずと知れた「A5」ですが、A5のなかでも5段階あって8〜12の数字で区別されます。
-
ジビエのようなジビーフ、次回入荷は11月21日です
冬の気配を感じだすと、ジビエ料理がレストランのメニューに加わります。では、なぜ寒くなるとジビ
-
ジビーフ“ハッサン”は想像以上に力強い肉になってくれました
北海道様似郡様似町の駒谷牧場でジビーフ“ハッサン”が生れたのがH 25.04.10のこと。そ
-
ジビーフと愛農ナチュラルポークで作ったフリウリの郷土料理が抜群においしかった
この日は特別にイタリア北東部のフリウリで働いていた頃の料理を再現してくれた。カウンターだけの店内には
-
ジビーフの一般販売に関しまして
ジビーフの一般販売に関しまして、たくさんの方からお問い合わせをいただいておりますが、今回入荷