肉に対する価値について
公開日:
:
2017/02/25
コラム
入荷したばかりのジビーフ「コナン(26ヶ月令♂)」ですが、ほとんどの部位が完売しています。リブはAシェフ、サーロインはBシェフ、ウデはCシェフといった感じです。使いにくい部位は無理やり売ることはせず私がおいしくいただいております。こんな感じで1頭が捌けていくのですが、先日伺った東京のお鮨屋さんで聞いた鮪の話しに似ています。上物の鮪は背ナカはA店、背カミはB店、腹ナカはC店、腹カミはD店といった感じで昔から決まっているんだそうです。A店が廃業でもしない限り背カミは他の人には回らないといった暗黙の了解みたいなものがあるそうです。魚の世界は良く分かりませんが、養殖ものより天然ものがありがたがられ、牛は天然より養殖がありがたがられ(笑)… とは言うものの牛に天然はいないわけでして、しいて言うならジビーフが天然に近いと思ったりするわけです。
さて、そのジビーフですが、どこかでお聞きになったのか、はたまたネットで調べたのか、そこそこの件数、お問い合わせをいただきます。ちなみに当店で問い合わせを一番多くいただくのが豚血ですが、既存のお取引先のサービス的な位置づけなので豚血だけのご注文はお断りしております。
話しがあっちこっち飛びますが、ここ最近のジビーフは本当にピュアな味わいが際立ってまして、特に脂質がすばらしいのです。写真は先日「草喰なかひがし」さんで頂いたコナンくんのウチヒラですが瑞々しくて旨味もあり、チーズとの相性も抜群でした。
ちょうど2週間前のことです。東京のあるレストランのシェフからジビーフの問い合わせがありました。ジビーフの存在は知っていたが出荷数が少ないことも聞いていたのでという気にはなっていたのですが・・・という内容からはじまり30分くらいお話ししたかな。牛肉に対する価値観が共通するところがあり、実際にお会いして話してみたいと急遽東京へ。他にも所用があったので30分ほどで退散する予定がなんと3時間も話し込んでしまったのです。なんかお互い楽しくなってしまって、こういうシェフがいるんだなぁと出会いに感謝したのです。
とはいうもののジビーフを触ったこともなければ焼いたこともないので、とりあえず触ってもらおうと来週改めてお店に伺うことになったのですが、せっかくなので愛農ナチュラルポークや他の肉も焼いてもらおうと厚かましくもリクエストしたのでした。
しかし、肉に対する見方というか価値は人それぞれだなと改めて思いました。いわゆるA5でサシがたくさん入った肉に価値を見出す人も入れば、ホルスタインに価値を見出す人もいるわけです。どれが正解なんてないのですが、自らの技術と道具、そして好みでハッキリ分かれるのが価値観だと感じた次第です。
関連記事
-
-
面倒くさい人の無理ですは自信の裏返し
経験の少ないスタッフの「できません」「無理です」と職人のそれとはまったくの別物です。職人とい
-
-
肉仕事について思うこと、私なりのメッセージ
ギューテロワール ミートカレッジ Leica M monochrom apo-summic
-
-
ブランドや格付け、生産者名で肉が売れる時代は終わりに近づいている
うちの店で格付けを気にしながら買い物されるお客様は僕が知ってる限りいないと思う。商品プレート
-
-
食の楽しみ方はまずは健康であること
国産の羊肉は絶対量が少なすぎてなかなか回ってこないのですが、今回は武藤さん(茶路めん羊牧場)