シェフズテーブルでいただく切りたての生ハムの数々
ここだけ切り取ると肉屋のバックヤードみたいですが、れっきとしたレストランなんです。座席数は6席で、料理からサーブまでのすべてをシェフが切り盛りします。客席からキッチンまで1.5mくらい、お客は横並びに座り、まるで舞台を見ているようです。そして私が気になるのは、やはり手動の生ハムスライサーです。
シャッシャッと目の前で生ハムがスライスさせていく音が店内に心地よく流れていき、その間は客の会話もなく、見ているだけでわくわくするのです。それでいてシェフの情熱をビンビン感じるのです。口数が少ないシェフの料理は、まるで生ハムが代弁しているかのように感じるものがたくさんありました。
生ハムがおいしいのは当然として、パンが絶品でした。黒トリュフをのせた焼きたてのライ麦パンであったり、発酵バターと平焼きパンであったり、生ハムとの相性も抜群でした。一人ですべてをこなさなければいけないので当然ながらリスクもあるでしょうし大変だとは思いますが、好きなことをできる楽しさをシェフから感じることができ、なんともいえない空気感に包まれながらいただく食事は最高においしくて楽しい時間でした。
関連記事
-
-
12月24日金沢にビステッカ・アルティジャ―ノOPEN!
金沢の繁華街、片町に倫敦屋酒場(ロンドンヤバー)なる店があります。知る人ぞ知る、お酒好きなら行ったこ
-
-
肉をみて触ってどう処置するのか、肉屋の仕事は医者と似ている
シェフからの要望も様々でして、こちらはクラシタ(肩ロース)のネック部分のみ骨を残したパターン
-
-
シャルキュトリーと肉、そして産地と生産者
ここ最近、お付き合いのあるシェフたちはシャルキュトリー(パテなどの肉加工)に力を入れている。イルジョ
-
-
あるシェフの言葉にシビレて眠れなかった。こういうシェフが指名してくれる肉を育てることが私の目標であり、やらなければいけないこと。その先にあるのは肉屋の社会的地位向上しかない。
あるシェフから送られてきた1枚の写真。僕も参加するはずだった食事会でしたが、翌日の朝が早いた
-
-
やくけっちゃーので斬新焼肉
席に案内してくれたスタッフ(女性)が、「うちのシェフの料理はすごいんですから」と堂々