シェフズテーブルでいただく切りたての生ハムの数々
ここだけ切り取ると肉屋のバックヤードみたいですが、れっきとしたレストランなんです。座席数は6席で、料理からサーブまでのすべてをシェフが切り盛りします。客席からキッチンまで1.5mくらい、お客は横並びに座り、まるで舞台を見ているようです。そして私が気になるのは、やはり手動の生ハムスライサーです。
シャッシャッと目の前で生ハムがスライスさせていく音が店内に心地よく流れていき、その間は客の会話もなく、見ているだけでわくわくするのです。それでいてシェフの情熱をビンビン感じるのです。口数が少ないシェフの料理は、まるで生ハムが代弁しているかのように感じるものがたくさんありました。
生ハムがおいしいのは当然として、パンが絶品でした。黒トリュフをのせた焼きたてのライ麦パンであったり、発酵バターと平焼きパンであったり、生ハムとの相性も抜群でした。一人ですべてをこなさなければいけないので当然ながらリスクもあるでしょうし大変だとは思いますが、好きなことをできる楽しさをシェフから感じることができ、なんともいえない空気感に包まれながらいただく食事は最高においしくて楽しい時間でした。
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