肉塾2班滋賀研修
公開日:
:
2019/09/25
肉塾
アメリカやヨーロッパ、オーストラリアでみた屠畜はあまりにも機械的だった。だから輸入肉はカットが雑なものばかり。仕事ではなく流れ作業であり、そこに命の欠片も感じることはない。AIとロボットが広く浸透しても、これから話すことは、人の手があってこそ成立することであり、けっしてなくなることはないと信じたい。少なくとも僕の仕事は手を汚してやりたい。
肉塾1班に続き2班の滋賀研修が昨日終わった。一日目はサカエヤで研修、二日目は食肉センターで屠畜解体の見学、そして牧場見学。なかなかハードだ。特に屠畜解体の見学は心地よいものではない。生きてる牛が目の前で殺されるのだから。
昨日の屠畜は90頭。普段ぜったい見せないところまで踏み込んだ。これ以上は書けないが、塾生のなかには限界だった人もいたみたいだ。
食肉センターを後にして、藤井牧場さんへ向かった。時間的に藤井牧場さんが後になったのだが、結果的によかった。屠畜解体の非日常的なシーンから少しだけ解放された。藤井牧場さんの柔らかな空気感にみな安堵した。
牧場、屠畜、解体、流通、加工、肉塾ではこれらすべてを体験してもらった。どれかひとつ抜けても成立しない。1箇所だけ切り取ってそれらしく語ることは簡単だが、今回の研修でいかにそれが無意味だということが理解できたかと思う。
ヤマトのドライバーが配達にきた。中身は5kgほどの肉の塊。この塊の肉にいったいどれだけの人が関わっているのだろうか。おそらく10人以上だ。いや20人くらいか。皆がみな、こんな経験はできないが、食に関わる仕事をしている塾生たちは、代弁者として語ってほしい。
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