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ジビーフ今年の出荷がすべて終わりました

公開日: : 2019/12/05 ジビーフ(完全放牧野生牛)

ジビーフはストライクゾーンがかなり狭い肉です。だから誰彼と使えない。それは調理法だけではなく、店に合うか合わないか、つまり使いたくても大多数のお客様に受け入れらない可能性が高いから。店の運営考えたら、銘柄牛のA5とかストライクゾーンが広い肉がわかりやすいからね。それでも僕はストライクゾーン狭くてもジビーフがおもしろい。

奈緒子さんSNSへの投稿です。ぜひお読みください。赤身だ、サシだ、A5だ、なんだと人の好みはいろいろですが、こんな牛もいるんだと知っていただけると幸いです。

・・・・・・・・・・

ジビーフ「ひろし」を最後に、今年も無事に予定していたジビーフの出荷を全て終えることができました!

予定通りに出荷できる…
当たり前のようで、実は全然当たり前じゃない!
市場でそこそこ通用する和牛か短角なら未だしも、今回のひろしも「B-1」、サシは1と言うより「0」だ!(笑)
皮下脂肪は0.1㎝…関係者によると、この0.1㎝も脂肪ではなく皮膚だと言われた( ̄▽ ̄;)…

誰が買うの?こんな肉…
畜産は立派な産業で趣味では成り立たない!
一頭でどれだけ儲けられるか?が最も重量だ。
アニマルウェルフェアと言っても、そこに付加価値を見出だせなかったら続かないだろう!
目の前のお肉が幸せで健康に育ったかなんて、見た目や舌では分からないから。

一昨日、大阪のイタリアン『TAMANEGI』さんの店主からメッセージが届いた。
「いつも仕事で大阪に来たときには必ず御来店してくださるお客様、何度もジビーフを召し上がってくれてますが、ジビーフなおみ(16歳で13産したおばあちゃん牛)のあの味が忘れられないと仰いました!なおみが生きた長い歳月と、出荷の際の奈緒子さんのあの想いがお肉の味となって現れたのでしょうか?」と。
また、京都の『草食なかひがし』さんでジビーフを食べて衝撃を受けました!自分はもう80歳を越えているが、この先はこの肉だけを食べて人生を全うしたい!と電話を頂いたり。

こう言うお話を頂く度にやってて良かったと心底思う。
何を?…牛飼いを?
いや、コミュニティーを!

もちろん私にとってジビーフは、どの子も愛しくてできればなるべく出荷せずにずっと飼っていたい存在だ(笑)
最初から牛にこんな感情を抱いていた訳ではなく、小さくても、サシが入らなくても、堅くても、ジビーフはありのままで良いんだ!と思えるようになってからのような気がする。

そしてこの感情こそが、ジビーフを通したコミュニティーから私が受け取ってるものなのだ。

「奈緒子さんの責任は50%、残りの50%は僕と料理人で美味しくしますから、奈緒子さんの思うようにジビーフを育ててください!」←プロフェショナルに出られるずっと前の言葉です!(笑)

TAMANEGIさんでも、なかひがしさんでも、どれ程の想いでジビーフを料理してくださっているのか…そしてその前の新保社長の手当て…私には分かる。

ジビーフを使い続けてくださる料理人に共通してること…
美味しい時はジビーフのおかげ。
そうでない時は自分の腕と経験不足。
と言われる。

そう言えば、最初の2~3年間ジビーフが全く売れなくて殆ど自分で食べてたと言う新保社長も、私がどうしてその時に言ってくれなかったんですか?と聞くと、だって売れないのは自分の責任だから。と仰った!

お客様だって、あんなに高いお金を払ってジビーフを食べてくださるのに、ジビーフありがとう!奈緒子さんありがとう!と御礼を言われる。

先日サカエヤさんで思い切った事をした。
ジビーフだけの定期便を始めると言うのだ!三ヶ月間だけの限定だが、そこそこの、いや、かなりの値段設定なのだ。

私は覚悟した!絶対に売れ残る!残ったら私が責任を持って申し込もう!1セットなら未だしも…5セットとか売れ残った時には、千葉の次男への仕送りはストップだな…( ̄▽ ̄;)などとドキドキしていた。
それがたったの一時間で完売だったらしい!(○_○)!!

ジビーフが食べたい→ジビーフを料理したい→ジビーフを手当てしたい→だから私はこれからもジビーフを育てたい!

当たり前ではない、この素敵なコミュニティーがこれからもずっと続きますように!m(__)m!

皆さん今年も本当にありがとうございました!m(__)mm(__)m

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