肉屋で働くのではなくサカエヤで働くということ
公開日:
:
2020/11/10
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肉の仕事がやりたくて肉屋で働いている人っているのだろうか。料理の世界なら、調理師学校をでて、将来は自分で店を持ちたいとがんばってる子をたくさん知っています。でも、肉屋で働きたくて応募してくる子は悲しいかないないと思う。ましてや将来肉屋をやるのが夢なんです。なんて子はいないでしょう。
いたとしても、代々続いている老舗肉屋の跡継ぎくらいじゃないかな。それだけ肉屋に魅力がないとしたら、それは僕も含めて先人たちの責任も少しはあるんじゃないかと思ったりもしますが。
先日、ある会で隣席の大先生の言葉が刺さりました。
「良いレストランは若い子をやめさせない。」
サカエヤの話をします。いまいる子たちに、将来どうするの?って聞いたことがあります。みな口を揃えて肉屋になりたいと即答でした。サカエヤの子達は肉屋で働くために入社してきたのではなく、サカエヤで働くことに意味と目的を持って入ってきています。なのでやめない。
先の話の流れから、だからサカエヤは良い会社だと自慢しているわけではありません。辞める子はとっとと辞めて行きます。目的を持って働いている子とそうじゃない子が一緒に働くことができない環境だからです。
ゆるくて楽しく働ける環境ならだれも辞めないかも知れませんが、僕はそういうなかで仕事をしたくないので、あくまでもワンチームにこだわりたい。
いつだったか、僕がSNSに「農家さんの子供たち(外部の跡継ぎ候補の方も含め)て働きたい方がいたら僕が預かります。ただし23歳までで、最低3年は勤めていただきます。それが条件です」という内容のことを書きました。
それを見て畜産関係で働いているという23歳の女子が連絡してきたのです。サカエヤのこと、僕のことは随分調べているようでした。ただ、求人募集ではないことと、農家の子ではないので連絡するのに勇気がいったとのことです。結局、悶々とする毎日にいてもたってもいられなくなり連絡してきたのです。うちに来る若い子はこのパターンが多い。
何度かやりとりしながら様子を見ていたのだが、言葉使い、文章力も問題なく、なによりも礼儀正しかったこともあり、10月11日に那覇で面接したのでした。離島に住んでいるその子はコロナの影響で島外へでられず規制が緩んだ10月11日に僕が出向いて那覇空港で面接したのです。
サカエヤの近くに住まいも決まり、昨日から研修に入っています。12月から正社員として働きますが気持ちのある子なので、真っ直ぐに育てばいつの日か業界に新しい風を吹かせられのではないかと期待しています。
島から出たことがない子なので、慣れるまで大変だと思いますが、店やイベントなどで見かけることがありましたら声かけてやってください。よろしくお願いいたします。
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