*

理想的な近江牛

公開日: : 2023/07/22 近江牛

サカエヤには、全国からいろんな牛が入荷してきますが、メインはむかしもいまも近江牛です。都内でも京都や大阪でも近江牛を食べられる店が増えてきましたが、ここ数年は生産者が差別化に意識がいきすぎて、個人のブランド化が目立ってきました。

ひとつの生産者に偏りすぎると、僕はどうしても高値で買ってしまうので、市場の相場を乱したり、生産者が勘違いする傾向があるので、個人ブランドを応援するつもりはありません。

ただ、近江牛のなかでも、僕のなかの基準があります。これは20年前から変わっていません。ここがブレるとサカエヤである理由がなくなります。理由や意味をブランドとして考えると、なおさらです。

さて、一昨日のセリも増体したA5の牛ばかりで、理想体を探すのに大変でした。2回ほど欲しい牛がいなかったのでパスしたので、この日に買わなければ肉が足りなくなってしまいます。念のため補足しておくと、A5を否定しているわけではなく、買うこともあります。ただ、僕の基準内のA5であれば、という話です。

一頭だけ、ピカッと光る牛がいました。格付けはA3、枝重400kg、生産者も後藤さんだし、血統も含めて僕の好みドンピシャです。

今日、搬入しましたが、やはり理想的な近江牛です。こういう肉は食べなくてもわかります。これが本物の近江牛ですと、自信をもって言えますし、絶対おいしいと断言できます。

僕は外食で肉を食べる場合、ブランドや背景なんかどうでもよくて、おいしかどうか、それだけです。食べておいしければ、どこの肉ですか、とか、聞くこともありますが、最初から語られると、頭の中でおいしくなかった場合の理由を探してしまうのです。

ただ、食べる方には不用な情報かも知れませんが、僕は、生産者と料理人と三位一体でチームとしてやってますので、◯◯で僕が手当てした肉が食べれます。と言えない店には、やっぱり卸したくないかな。

セリで買った日に、後藤さんからメッセージがきました。以下

今日は、我が家の枝肉を買って頂き、ありがとうございました。
新保さんがインスタに投稿されていた貴重なA3でございます。

今日のこの牛ちゃん、実は肥育に運んでから、酷い風邪を引いて死にそうになったんです。
再度、私の育成舎に戻して、獣医さんにも助けてもらいながら、必死で『死なせないから〜』と言い聞かせて育てました。
そのかいあって、3ヶ月ほどですっかり元気になり、肥育に戻す事が出来、今日を迎えることが出来ました。
もちろん健康に育てたので、結果はこの通り(A3)でございます。
でも、この子が新保さんに使ってもらえて、私としても嬉しい限りです。

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

三角バラのしゃぶしゃぶが超絶うまくて。そしてバラがお買い得

枝肉がいいのか、真空パックの肉がいいのか 断然枝肉だろ、いやいや真空パックの肉は便

記事を読む

近江プレミアム牛、ますますおいしく、そして際立ってきました

月1頭出荷の近江プレミアム牛ですが、飼料の高騰などの煽りを受けて来月より仕入れ価格がぐーんと

記事を読む

近江牛だからおいしいとは限らない

私が幼い頃から慣れ親しんできた近江牛。だからこそあえて言わせてもらうと、近江牛だからおいしい

記事を読む

藤井さん違い

先週はフランスにいたので枝肉の買い付けができず、知り合いの問屋さんに一頭だけ買い付けてほしい

記事を読む

歯ごたえを感じながら甘みと香りを纏ったソトヒラがおいしく仕上がりました

昨年の11月に骨付きの状態で冷蔵庫に吊るしておいたソトヒラですが、これが驚くほどおいしくなっ

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2024年11月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930