【予告】サルティンボッカで近江牛とワインのイベントがはじまります
今後増え続けるであろう「付加価値のある牛肉」について先日のブログに書かせてもらったが、(→クリック)ただたんに生産者の名前さえ出せばよい、生産者のところへ行って一緒に作業している体裁の良い写真をホームぺージやメニューに載せればいいといった、〝付加価値〟は、この先どうやら通用しそうにない(と思う、願望も込めて)
どこの焼肉店へ行っても○○牧場の○○牛を一頭買いしているから安全安心です。良質です。しかもリーズナブルです。
といった謳い文句が定型文のようになっているが、その真意のほどはともかくとして、
そろそろ、そういった“こだわり”も通用しなくなりそうだ。
次のステージへ行かないと、ただ安いだけのディスカウントの焼肉店のほうが流行ってるやん、という状況になりかねない。
もちろん、客層が違うと言えばそれまでだが、ネットの世界ではgoogleの検索ランキング精度がアップされ(AuthoRankと言うらし)なんとサイト運営者を評価する指標だそうだ。
そして小手先のSEOは完全に駆逐され、真摯な活動を継続することで築いた信用がちゃんと評価される時代がやってきそうなのだ。
リアルでいうところの、真面目にコツコツとやってきた商売人が、ようやく評価される時代がやってきた(やってくる)ということだ。
とはいっても、長引く不況で、安ければ安いほうが良いという時代は、まだまだ続きそうだ。
しかし、確実にgoogle的な考えを持った層がでてきているのは間違いない。
今後、消費者は2極化していくだろうが、しっかりと地に足をつけていままでどおり分相応の商いを心がけていきたい。
さて、冒頭の写真は、サルティンボッカで人気の近江牛のビステッカだ。
サルティンボッカでは、近江牛のなかでも木下牧場さんの肉質、味に惚れ込み、そして取り組みにも共感されて、利益度外視で提供している。
使用部位はランプ肉だが、そこからとれるスジ肉もパスタやリゾットとしてメニュー化されている。とにかく木村シェフの火入れは抜群で、エアーズロックのようなランプ肉をアップにするとこうなる。
計ったわけではないが、おそらく300gはあるだろう。
クライミングをやってる人なら、思わず登りたくなるような肉の塊だ。
サルティンボッカの木村シェフは、木下さんのお肉をもっと知ってほしいと本当に利益度外視でやっているのだが、残念ながらお客様には伝わっていないのが現状だ。
おいしいお肉が安く食べられる、といった程度でこれではもったいない。
ということで私からの提案として、生産者(木下さん)と当店、サルティンボッカで定期的に木下牧場産近江牛とワインのイベントを行うことになりました。
もちろん、木下さんも私も参加です。
実店舗やサイトのお客様との交流も兼ねて、よりおいしく、さらに安全を求めて、まずは2月に開催させていただきます。詳しい日程はまたこのブログでご案内させていただきます。
見てください!
抜群の火入れです。
ナイフの切れ味がよくなかったので、断面がギザギザですが、300g完食させていただきました。サーロインならこうはいかない。
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