駒沢のイル・ジョットで近江牛熟成肉が味わえる
近江牛サーロインの熟成肉(写真上)と鹿児島県産和牛の経産144ヶ月齢(写真下)です。
サーロインは熟成が仕上がるたびに試食をくり返し、いまでは納得できるレベルになったのだが、それには条件があって「近江牛であること」「肉質等級がA3以下であること」・・・この2つが揃わないとうまくいかない。
過去に近江牛以外(ホルスタインや短角牛)でもチャレンジしてみたが、当店の環境ではうまくいったりいかなかったと不安定な感じだった。
特にホルスタインに限っては、どうしても乳臭さが気になって私の趣向には合わなかった。
ところで、先日、鹿児島県産和牛の経産(モモ肉)を熟成させたのだが、意外と経産牛は近江牛に限らず当店の冷蔵庫と相性が良いようだ。売れなかったら私が買い取る手筈でそれはそれで密かに楽しみにしていたのだが、あっという間に売れてしまった。
ただ、1つだけ不安材料があって、どうしてもソトヒラ(ソトモモ)は販売することを躊躇してしまった。というのも、肉質が硬いソトヒラはステーキには不向きだからだ。
熟成肉のすき焼き用として、店舗で販売しようかとも考えたのだが、近江牛熟成肉を注文いただいていた駒沢のイル・ジョット (IL GiOTTO)高橋シェフにソトヒラどうにかなりませんかね~と相談してみた。
ぜひ試してみたいと言っていただいたので、近江牛熟成肉のサーロインと同梱してお送りしたのだが、昨日商品の到着に合わせてイル・ジョットへ出かけてきた。
さて、結果から言うと、とにかく驚いた。
あのソトヒラがこうもおいしくなるのかと感動を通り越して唖然とした。
ドライエージングで硬い肉質がある程度柔らかくはなっているとはいえ、水分も飛んでいるので、とろけるような食感ではないが、ガシガシと噛みしめるダイナミックな歯ごたえは最高においしかった。赤身肉の旨味がサイコロ状にカットされた肉の塊に凝縮されているのだ。
サシのある肉もそれはそれでおいしいのだが、赤身肉の旨さを最大限に表現できる熟成肉は今年も話題になることは間違いなさそうだ。
しかし、だれもが取り扱えるほど熟成肉は簡単ではなく、料理人は知識と技術が必要なのだ。ただ焼くというだけの行為では、熟成肉の良さを引き出すことができない。
熟成肉に取り組んでいる畜産(牛肉)関係者、飲食関係者は増えつつあるが、マガイモノを実際に目にすることもある。
熟成肉に取り組んでも、冷蔵庫に菌が発生するまで最低でも1年はかかるだろうし、そこから試行錯誤を繰り返しながら投資がはじまるのだ。
そうやって苦労の末に仕上がった熟成肉は、知識と経験豊富なシェフの手で調理してほしいと思うのは自然な流れであり、今回、イル・ジョットの高橋シェフが名乗りをあげてくれたことは私はもとより、肉好きな方々に朗報と言えるだろう。ぜひ、東京近郊の方は(そうでない方も)高橋シェフの見事な火入れを味わっていただきたい。
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