期待以上の火入れで余韻が果てしなく続いています
公開日:
:
2013/03/16
グルメ
仲良くさせていただいているグルメミートワールドの田村さんの講演&生ハム&ワインの試食、試飲会に神宮外苑前まで出かけてきた。
顔見知りの方もたくさんいたりして楽しい時間だった。
なによりも、肉屋から生ハムのスペシャリストになるまでのストーリーに、田村さんのビジネスセンスの良さを感じた。
圧巻は、20ヶ月、40ヶ月、48ヶ月の生ハム食べ比べで、48ヶ月のハモンイベリコベジョータはさすがに味が濃く、ワインを流し込みたい衝動にかられた。
しかし、我慢我慢でどうしても飲んではいけない、いや、別に飲んでもいいのだが、あえて飲まなかった理由があるのだ。
懇親会に参加せずに私が向かった先は、隠れ家的なワインバーでとにかく予約がとれない店。客たちのお目当ては、ワインもそうだが肉、肉、肉、とにかく肉なのだ。
写真を撮っていないのが残念だが、肉をオーダーするとプレートに載せた3種類の肉の塊を見せてくれて、そのなかから選ぶ仕組みだ。これがなんとも圧巻なのだ。
肉を見慣れている私が驚くぐらいだから、お客さんはこれ以上開かなと言うぐらい目を開いて品定めするその光景を見ているだけでも楽しい。
そして焼かれた肉の塊が木製のプレートに載せられてでてきたその姿が、これまたダイナミックで度肝を抜かれるのだ。
私は、メニューを見ずにお任せでお願いしたのだが、まず出てきたのが、十勝池田町の「いけだ牛」のモモ肉だ。私にとってはドストライクな赤身でウォーミングアップとしては十分すぎるおいしさだった。
ナイフとフォークで肉を切って口に放り込んだ後に、生ハムの会から我慢していた赤を流し込むとブワッと旨味が膨らんであっというまに完食(150gぐらい)
そしてメインの肉は、暗い店内+iphoneで撮ったのでイマイチな感じだが雰囲気だけでも。
この塊を強火で一気に火入れするものだから、外はカリカリで中はジューシーな仕上がり具合。言葉にならないぐらいうまくて、これを食べるためだけに東京へ来てもぜったい後悔しないと思う。
えー東京まで・・・という方は、じつはもう1本のロースは(ロースは1頭の牛から2本とれる)、茂野さんのLe14eへ嫁いだので、まだ少しぐらいなら残っているかも知れない。ご興味のある方はぜひ。
しかしおいしかった。この記事を書いているいまもまだ余韻が残っているぐらいですから、いかに感動的な味だったかお分かりいただけるかと思います。
真っ向勝負の肉という感じで、なにもキレイな皿にキレイに盛り付けて出てくるわけじゃないのだけど、絵になるというか存在感のある一皿なんです。
こういったセンスや感動は、どこかで教えられたものではなく、ましてや教育のメソッドがあるわけではない。どう料理するかより、どう火を入れるかのほうが私が手掛ける熟成肉を最大限にいかす方法だと思う。そしてそのほうが断然おもしろい。
関連記事
-
エッサンシエル@大東シェフの肉焼き
1月19日にきたやま南山さんで開催する肉Meetsは、早々に定員に達してしまいました。迷っていた方ご
-
鎌倉石窯ガーデンテラスで肉、パスタ、そして幸せな時間
「4th 肉Meets at COOK&DAINE HAYAMA」の翌日、鎌倉で大成
-
料理通信第5回全国お宝コンテストでジビーフが世界に自慢したい9品に選定
今朝の情報番組でやってた近大マグロの図。稚魚を東洋冷蔵が買って育った成魚をツナ・プリンスとし
-
ル・キャトーズィエムからカンテサンス、そしてクレメンティアへ
カンテサンス岸田シェフ作のシヴェ(赤ワインで煮込んだ仔イノシシ料理)ですが、今まで食べたイノ
-
イルジョット高橋シェフの天才ぶりには参った
写真は嫌われもののソトヒラです(笑)、、、モモ肉はウチヒラ、ソトヒラ、シンタマ、ランイチの4