身体に効く牛肉が支持される時代
公開日:
:
2014/02/09
雑記
料理雑誌でよく目にする「ガストロノミー」という言葉だが、こういうことらしい。
ガストロミーとは、文化と料理の関係を考察することをいう。 日本では美食術、美食学とも訳される。 美味しく料理を調理して食べることだけを指すものと、誤って理解されることもあるが、これらは分野の一部にすぎない。 ガストロノミーとは、料理を中心として、様々な文化的要素で構成される。 すなわち、美術や社会科学、さらにはヒトの消化器系の点から自然科学にも関連がある。(wikipediaより)
料理王国3月号では、ジョエル・ロブションさんがインタビューで「病気予防」や「症状の改善」は、これからのガストロミーに欠かせないキーワードだと言っている。
また、誌面では砂糖の代わりに安定剤を使うシェフもいるが、私は化学合成した添加物は「健康によくない」と考えているため一切使いませんと答えている。
さらに、ここ何年考えていることは「健康」であり、「がんに効果的」とか「心臓病によい」「神経を安定させる」などのテーマをフランス料理で実現したとのことだ。
女子力アップに効果的な食材(ナツメグやグレープフルーツ、アーモンドなど)を組み合わせた料理や男性に効果的な食材を使った料理で日本でいうところの薬膳料理をガストロミーの世界で実現しようというのが、これからのテーマだそうだ。
戦後、とにかくお腹が膨れればよいという「胃袋を満たす時代」から、高度成長期に入り「舌で楽しむ時代」がやってきた。そして現在はどこのだれが作ったのかという履歴の時代であり「頭で楽しむ時代」なのだ。さらに、これからは「心の時代」がやってくる。
4月から一般販売を予定している、完全放牧野生牛は、生まれてから出荷するその時まで、牛舎で飼うことはなく(冬季間、積雪量が多く、自然の河水を飲みに行けない場合は、牛舎に設置してある水槽に水を飲みに帰ってくるが、牛舎は解放されており、自然界への出入りは自由である)昼夜を通して林間放牧され、牛は天候や草の嗜好、又は出産によって、自由に移動できる。
飼料は、自然に生えている四季折々の野草(笹やヨモギ等)や山菜、牧草等の草のみです。現在の穀物をたくさん与える肥育とは真逆の育て方であり、もしかすると人類が農耕として牛を飼いはじめた1万年前の牛肉はこのような味だったのかも知れません。
増体してサシを入れる肥育をあれこれ言うつもりはありません。むしろ和牛は日本が世界に誇る食文化だと思っています。ただ、国産飼料100%で育てた近江プレミアム牛しかり、完全放牧野生牛しかり、これからは健康を側面から支える「身体に効く」牛肉が支持される時代だと思うのですがいかがでしょうか。
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