近江長寿牛のみすじはキレイなサシでやさしい味なのだ
みすじをご存じの方は多いと思うのですが、じゃーどこの部位?、、と尋ねると意外と知らない(当たり前か)。みすじは、肩(ウデ)の肩甲骨の内側で、1頭で5キロ程度はありますが、実際に重宝されているのは1キロ程度です。幻の部位とか言う人もいますが、牛の部位はどれも数量がとれないので、そういう意味で言えばすべて幻なんですよね(笑)
世間が騒ぐほど私はおいしいと思ったことがありません。特に格付けの良いものになるとサシがよく入りバラに匹敵するほどくどいのです。その点、近江長寿牛(経産)のみすじは、サシが入っていても軽やかな食感なので重くなく胃にもやさしいというわけです(→)
写真の近江長寿牛は、156ヶ月齢のみかさん(牛さんの名前)です。種がつかなくなったのでお肉になってもらったのですが、牧場にいるときから知っているので私としてはとても感慨深いのです。
ところで、近江長寿牛やドライエージングにする各地の経産牛を見る度に思い出すことがある。グルメで知られる池波正太郎さんの食卓の情景という文庫本だ。
三重県は松阪牛が有名だが、じつは牛肉通の間では伊賀牛のほうがおいしいという話をよく耳にする。まぁ、これは一概には言えずそれこそ咆哮の問題なのだが・・・。
池波正太郎さんが伊賀牛の名店ですき焼きを食べた時の話しだが、運ばれてきた牛肉を見て、鮮烈な松阪牛の赤い色とは違うことをこう表現している。
松阪の牛肉が丹精こめて飼育された処女なら、こちらの伊賀牛はこってりとあぶらが乗った年増女(としまおんな)である。
「さあ、いまが食べごろです」
と、これも伊賀牛のような女ざかりの女中が懸命にもてなしてくれる。
さすがうまいこと言うなと感心しきりなのだが、私が講演なんかで年増女なんて言おうものなら何を言われるか・・・。
いまふうに言うなら、松阪の牛肉が丹精こめて飼育された処女なら、こちらの伊賀牛は経験を重ねた美魔女(びまじょ)である。
「さあ、いまが食べごろです」
と、これも伊賀牛のように若々しい美魔女が懸命にもてなしてくれる。
・・・・・
と、こんな感じだろうか。
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