ドライエージングビーフにもストーリーが必要だと思うのです
日本初上陸の「ウルフギャング」へ行ってきた。ニューヨークやワイキキ、マイアミ、ビバリーヒルズの各店舗では行列ができるほどの人気だというが、六本木のお店もオープンして間もないということもありも予約が取りにくい状況が続いている。そのうち落ち着くとは思うのだが日本人の珍しモノ好きはブームが終わればさっと引くからね。1年後、2年後にどうなっているのか・・・そのころに機会があれば再訪したいと思う。
さて、アメリカ農務省(USDA)の格付けで最上級品質と認定されている「プライム」のドライエージングビーフTボーンを注文した。提供までに10分足らずでテーブルに運ばれてきたのには驚いたが肉をみて納得がいった。高温で短い時間で焼き上げるブラック&ブルーだ。私が知っている焼き方は、高温の油で一気に揚げ焼きするのだが、バターソースで900度のオーブンに突っ込むらしい。テーブルに運ばれてきたときには、バターソースがパチパチと音を立てていた。2分もすればパチパチはおさまるのだが、この手の肉をおいしく食べるには、冷めないうちに食べることだ。冷めてしまうとプライムの格付けが邪魔して脂が肉に回ってしまう。つまりくどさが出てしまうのだ。
店員にいろいろと質問するつもりだったが、食べ進めていくうちにそんな気もなくなった。ここからはあくまでも個人的の感想なのだが、もともと柔らかいプライムをドライエージングする必要はあるのだろうか。おそらく肉の旨味を出すためだろうが、そもそもアメリカンビーフに旨味を求めても・・・と思ったりもした。またドライエージングビーフ特有の香りが一切感じられなかった。これはおそらく焼き方の問題だと思うのだが、それとエージング期間が短かすぎるのだろう。こうなると味が淡白すぎるので、ボリューム満点な肉は次第に食べ飽きてくる。結果、完食するために努力してしまうという悲しい結末に。あぁ~食べ過ぎたとついつい口からでてしまう私としてはあまりよろしくない食後感だった。
カプリチョーザやトニーローマを運営するWDI GROUPの運営なのでサービス面はしばらくすると落ち着くと思うのだが、肝心の肉は果たして日本人に受け入れられるのだろうか。ドライエージングビーフがブームになっているが、なんでもかんでもドライエージングすれば付加価値がつくというものではない。どのような種類の肉をエージングして、結果こうなりました。という食材ストーリーが皿の上に乗っかってこそ持続可能な商品として広く認知されるのではと思った次第です。
ということで、いよいよ木下牧場のドライエージングビーフが仕上がります。こちらはストーリーどころか生産者の笑い声まで聞こえてきそうな高付加価値な一皿が期待できます。
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