和食の料理人が作る牛肉料理はシンプルだがおいしい
公開日:
:
2014/07/05
グルメ
外食の回数を減らしてできるだけ内食でとは思うのですが、おいしいものに関してだけはフットワークが軽くなるようです(笑)…
食べログやぐるなびでお店検索する人が多いと思いますが、私に関してはあり得ないというか知らない人の書き込みほど信憑性に欠けるものはないと思っています。それよりも口が良く似た友人知人からの情報が確実です。ただ、食べログの便利なところは、住所や電話番号、定休日に駐車場の有無などが掲載されているのでデータベースとしてはとっても便利です。
私は、京都で食事することが多いのですが、焼肉でおいしいところは?… イタリアンでおいしいところは?… フレンチなら、ビストロなら…. という感じで私の問いかけに対して友人たちはピンポイントで店名を教えてくれます。しかし、和食の場合はなぜか「いまなら」という前置きがあります。「いまなら丸太町のサカエヤがおいしいです」という感じです。
なんでしょうね、この「いまなら」という前置きは。若い料理人が独立して食通たちに評価され、そのうち予約が困難になる予感がしての「いまなら」、つまり旬ということなのでしょうか。
昨夜は、何度かお邪魔している和食の店に東京や高知の友人たちと訪問しました。この店との出会いも知人から「いまなら」という前置きで紹介された店でした。ご夫婦2人で切り盛りされている小さな店ですから席数は5席、予約はかなり困難です。この店がどれだけすばらしいかと言うと、ほとんどの方が料理の途中で次回の予約を入れるわけです。だから新規で予約はとりにくくなるのです。ちなみに来年の4月まで予約は埋まっているそうです。
ご主人の食材に対する考え方や仕事に対する姿勢が好きなんですが、この日は私たちのために朝7時30分から仕込みを始められたとか。
というのも、当日の午前中指定で肉をお送りして、一品作ってほしいとお願いしていたのです。和食の料理人も最近は肉を使う方が多くなりましたが、はたしてどのような料理に仕上げてくれるのか興味津々といったところです。
お送りした肉は、ランプ肉ですが、そうめん南京、トマト、すだちの皮などが入った涼しげな一品に仕立ててくれました。
ランプのなかの「ラムシン」が焼かれていく様を見守りながら一献。これだけでも十分満足なのですが、炭でじっくり焼かれていく肉を見ていると時間の経つのを忘れそうです。
ランプのなかでも柔らかな部分を「ラムシン」と呼ぶのですが、食感の違いを楽しめるように切り方を変えて出してくれました。肉のことを考えてくれたことがこの一皿でよくわかります。器も素敵なのでおいしさ倍増といったところです。
冒頭で「いまなら」という前置きが、、、と紹介しましたが、ご主人の仕事ぶりを拝見する限り永遠に旬が続くと思われます。益々予約が取りにくくなりそうですが、待ってでも価値があるお店であることは間違いないでしょう。それをご本人が一番わかっているからこそご主人の料理はまだまだ進化すると思います。
大きな店にも良さはたくさんありますが、個人的にはカウンター越しから見える料理人のごまかしがきかない真剣勝負が好きです。
肉の業界でも同じですが、商いを大きくすることはさほど難しいことではありません。ただ、そうなると従業員も増えますし扱いたくない肉も扱わなければいけない局面もでてくるでしょう。
ビジネスと割り切れれば問題ないのですが、私なんかはそれができないから逆に好きなことができるのかも知れません。
肉に合わせてトウモロコシのごはん。これがうまかった!
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