*

その土地のテロワールに適した肉がある

公開日: : 2014/07/21 雑記

IMG_8994

先日、ワインバーで「テロワール」について議論しているカップルに遭遇。なんのこっちゃ的な会話でしたが、私も気になってその場でスマホを取り出して調べると、ワインに関してテロワールの意味するところは「気候、地形、地質、土壌などの複合的地域性」のことだそうです。

てことは牛と同じじゃないかとそれ以来「テロワール」が頭から離れないのです。そして今日届いた雑誌にも「牛肉はワイン同様、その土地のテロワールに適した種があり、それぞれの土地で肉の魅力が異なります」と書かれているではないか。

確かにそう思うところが多々ある。たとえば同じ血統の子牛でも近江で育てるのと松阪で育てるのでは随分違ってくる。生産者の育て方や環境によるところが大きいのだが、気候風土にによる地域性という点も見逃せない。極端なことを言えば、北海道で育てた牛と沖縄で育てた牛は違って当たり前だし、もっと細かなことを言うと、冬に産まれた牛と夏に産まれた牛では肉質や肉に含まれる水分量も違ってくる。

近江牛の生産者でも得手不得手があり、但馬系の牛を飼っている木下さんが九州系の牛を育てられるかというと無理があり、逆に九州系が得意な生産者が但馬系を育てられるかと言うと、こちらも難しいのです。他にも雌牛を育てるのが得意な生産者も入れば雄牛が得意な生産者もいるのです。

写真は、もうすぐ販売のホルスのLボーンです。一般の方が果たして焼けるのかとまずは自分で焼いてみたのですが、3㎝の厚みだと肉が反り返ってしまって火が入りにくい。やはり一般向けは5㎝ぐらいが妥当かと。(プロ向けは7㎝)、あと骨の周りは火が入りにくいのでじっくり時間をかけて焼いたほうがよさそうだ。

こちらの牛は北海道十勝産なのだが、ホルスにありがちな乳臭さもなく非常においしい。このあたりもその土地のテロワールに適しているのかも知れない。

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

料理人と食材の相性について思うこと

昨日からセジールで販売しているジビーフのハンバーガー、かなり好評です!パンはシェフが毎朝焼い

記事を読む

牛の飼料について当店の取組みと課題、そして解決方法

知人が鉄板焼きの店を出したいと前々から相談を受けていたのだが できれば友人知人と商売はした

記事を読む

おいしくするのは執念

携帯電話が鳴ると、なんとなく誰だかわかる。今朝、10時に携帯電話が鳴った。中島さん(際コーポ

記事を読む

ファンづくりは本音をサイトに反映させているかどうかなのだ…と思う

今日はセリでいつものように木下牧場の枝肉を落札。 しかし、近江牛の高騰ぶりはいったいどうな

記事を読む

今後増え続ける「“付加価値”のある牛肉」の可能性

 「肉焼きレッスン」という本を見つけた。 「この一冊で肉焼きが上達する」と表紙に謳っ

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2024年11月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930