ホワイトヴィール販売開始しました
今年は「赤身肉」がメディアを中心にクローズアップされましたが、私のところにもいまなお取材依頼が後を絶ちません。昨日再放送された「ルソンの壺」をご覧いただいた方からの問い合わせもひっきりなしで、ドあつかましい営業の電話までじゃんじゃんかかってくる始末。ただしゃべりたいだけのおじさんや「感動したわー、よかったわー」とご丁寧に感想を電話してくるおばさままで反響が大きかったようです。
ブームはいずれ落ち着くのが常ですが、牛肉は赤身と霜降りしかないわけで、要は消費者による好みの棲み分けが色濃くなってきているだけだと思うのです。たしかに年々霜降り肉から遠ざかり食べるなら赤身肉という方が増えているのは事実です。しかし、霜降り肉が好みの方もまだまだ大勢いらっしゃいますし、海外への輸出も多く展開していますし、おそらく3~4年後の和牛ビジネスは海外マーケットを中心に動くんじゃないかと予想されます。
さて、霜降り肉、赤身肉、そして赤身肉から派生して熟成肉が牛肉の構図ですが、これらとはまったくの別物が「ホワイトヴィール」と呼ばれる乳のみ仔牛の肉です。最初食べた時は衝撃でした。もちろん過去にホワイトヴィールを食べたことはありますよ。しかしどれも輸入のものばかりでした。
ヨーロッパなどでは、仔牛肉はVeal(ヴィール)と呼ばれ、一般の牛肉(beef)とは明確に区別されおり高級食材として扱われています。さすがにおいしかった記憶が鮮明に残っているのですが、北海道オーフリーク牧場のホワイトヴィールはこれらの仔牛ともまた別物なのです。
ホワイトヴィールは一般の牛に与える飼料は食べずに、オークリーフ牧場では抗生物質無添加のミルクだけを与えています。飼育期間は150日~170日で、その肉質はやわらかくて脂肪が少なく、肉自体は淡いピンク色です。 豚肉や羊肉と見間違うほどで、味はかなり淡白です。食べても食べても、いくらでも食べられるといった感じです。ホワイトヴィールの味を知ってしまうと成牛には戻れないなぁ、というのが正直な感想です。もちろん、しばらくたてば成牛に戻るのですが(笑)… それほど衝撃的だと言うことです。
日本国内でも一部ホワイトヴィールは販売しているようですが、ほとんどが事故により早く屠畜しなければいけなかったりと、なんらかの理由があるのです。私が知っている限りでは、国内では、唯一北海道芽室町のオークリーフ牧場のみが生産、出荷しています。
内臓に続き本日よりサイトでも販売を開始しましたが、いきなり売り切れも出てしまい反応の早さにビックリです。本来なら生の状態でお届けしたいのですが、足が早いのでいつまでも置いておくわけにはいかないのです。ささっと骨を外して切り分けたあとは冷凍保存することが肉にとってもベストな判断だと感じました。
とにかく、ヨーロッパあたりのホワイトヴィールを気にいっている方、一度食べてみてください。かなり衝撃ですよ(→)
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