エッサンシエル@大東シェフの肉焼き
1月19日にきたやま南山さんで開催する肉Meetsは、早々に定員に達してしまいました。迷っていた方ごめんなさい。今回はキャンセル待ちも受け付けていませんのでお許しを。エレゾの佐々木さんにマッキー牧元さんにジビーフの生産者でもある駒谷牧場の御大が講演して、佐々木さんが鹿の解体をやって、その鹿やジビーフを南山スタッフが調理するわけですからすぐに満席になって当然ですね。
写真は、昨夜のディナーです。エッサンシエル@大東シェフの肉焼きですがSTAUB(ストウブ)でじっくり時間をかけて火を入れていく珍しい焼き方です。肉は北海道産(網走)の和牛(雌)で40日間熟成させています。
熟成庫に入れる前はロースの断面はサシもなく真っ赤だったのですが、結果はご覧のとおり、リブとサーロインを真っ二つに切ると鮮やかなサシが入っていて少々ガッカリ(笑)
普通はサシありきで枝肉を見るのですが、私の場合は求めているものが赤身なのでサシは不要の産物であり、ましてや格付けのように目視重視ではなく、あくまでも生産者であり飼育環境であり肉の味なのです。
シェフの元へ届ける前にできる限り試食するようにしていますが、基準は私の味覚になります。とはいっても私の舌が特別味を見極められるかというとけっしてそんなことはありません。どちらかというと平凡な舌だと思っています。
ただ、肉だけは人よりかなり多く食べてきたと自負しています。食べるだけではなくシェフが作るのを見よう見まねで真似てみたり、レシピ本をみながら作ってみたり、そういったことを何年も繰り返してきたことで味覚が磨かれ自分のなかで基準ができてきたように感じています。
さらに、牛を知り、肉を知り、その上での料理ですから目視重視の格付けよりよっぽど信用できるのではないかと我ながら納得しています。
私が思うには、肉の産地や生産者をシェフや消費者に伝えることも大事ですが、目の前にある肉の特徴をいかに分析できるかが肉を触ってきた経験と食べてきた経験だと思うのです。
写真の肉に関して言えば、この程度のサシであればエッサンシエル@大東シェフの焼き方でなんとでもなるだろうという私の目論みでした。結果はズバリ的中で、かなりおいしくいただくことができましたし、サシがもつ脂くどさもまったく感じられませんでした。焼く人によっては後味のよくない焼き方をする人もいるでしょうが、そのあたりは肉とシェフの関係性を私が把握していれば早々大きな間違いになることはありません。
だから、私は時間がかかっても取引いただいているシェフの料理を食べにいきますし、焼かれた肉を食べればある程度のことはわかります。そうしないとシェフが求める肉がなんなのか理解できないまま肉選びをしなければいけません。それでは満足いく仕事ができないですし、シェフの向こうに見えるお客様にも満足していただけないと思っています。まだまだ電話だけで実際に行けていないレストランもたくさんありますが来年にはすべての取引先に伺えればと思っています。
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