赤肉サミット初参加はかなり刺激的でした
公開日:
:
2015/01/24
イベント
やまけんさん主催の「赤肉サミット」に初参加してきました。熟成肉の座学&6種×2種類の食べ比べを6時間やりました。内容が充実していたせいもありあっというまの6時間でした。6種類の牛肉は、十勝若牛、いわて短角牛、土佐あかうし、くまもと赤牛、オージー、シャロレーです。これらを熟成と吊るしで仕上がったものをテイスティングするわけですが、正直、大変でした。
テイスティングとなるとおいしく食べるというより、仕事目線でチェックが入るわけですから味わうというよりは「集中」です。さらにこの日の肉焼きを担当してくださった銀座レカンの高良シェフによる創作料理のテイスティングもあり、お腹ははち切れんばかりのパンパン状態でした。
6種類の牛肉は各々に特徴があり、一概にどれがおいしいとかではなく熟成方法によっても大きく内容が変化するだろうし、最終的には好みの問題かなと感じた次第です。それぞれに特徴がある牛肉ばかりで、大化けする可能性がある牛肉が出揃っていたのではないでしょうか。そのなかでも特に土佐あか牛の状態がすごくよくて鼻に抜ける香りと舌に残る酸が秀逸でした。余韻も長く味わい深かったです。
座学では熟成においての水分量(結合水や自由水)の話しが頻繁にでていましたが、実際に熟成肉に携わっている方々には理解できると思うのですが、会場には熟成肉を食べたこともなければ触ったこともないという方もいたようでちょっと難しいかったかな。しかし、この後に肉焼きの実演をされた高良シェフがすべてを解決してくれました。さすがに肉を焼きながらの説明は分かりやすくて、実際に何枚も、いや何百枚、何千枚の焼いてきた経験からくる言葉に会場中が頷いていたのでした。
私が今回参加して1つ思ったことは、科学的検証も踏まえて正解も不正解もないように思いました。というのも肉はと畜して枝肉になっても息をしており、様々な熟成庫によって微生物との相性もあり、結局のところ使う側の好みの問題かなと思った次第です。もちろん、熟成する側の経験と知識はレベルの高いものが要求されますのでレストランで安易に熟成するのはやめたほうがいいですね。
枝肉熟成がいいのか小割した部分肉がいいのか、ミートラッパー(肉を包むガーゼのようなもの)で保護したほうがいいのかむき出しがいいのか、こういったことも冷蔵庫の環境によるところが多く、また経験からくる考え方もあるでしょうし、使う側は仕上がった肉を見て自分に好みに合うものを選ぶことが最良かと思われます。
ともあれ、大変さをヒシヒシと感じながらライブ感を楽しませていただきました。
関係者のみなさま、お疲れ様でした。
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