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愛農ナチュラルポークのおいしさは感謝と愛と場のエネルギー

公開日: : 2016/04/10 愛農ナチュラルポーク

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イルジョット高橋シェフが作る愛農ナチュラルポークのアリスタ(フィレンツェの名物料理)がすごくおいしくて感激したのでした。いつかは愛農高校生たちに食べさせてやりないなぁと思うのです。

定期的に料理人の方たちと愛農高校を訪ねておいしさ探しをするのですが、見つからないんですよね。愛農ナチュラルポークを使っていただいている料理人のみなさんは、「高校生が育てている豚」「おいしい豚」という2つのワードに魅力を感じていただいているのだと思うのですが、この2つのどちらかが欠けてもおいしさには繋がらないと思うのです。

「高校生が育てている豚」で味が普通においしいだけだと継続して使っていくことは難しいと思うのですが、高校生が育てているめちゃくちゃうまい豚だからこそ引き合いがあるのだと思うのです。もちろん好みがありますから、絶対的ではないのですが、「有機」「高校生」「自然」といったワードに少なからず興味、関心がある方にお使いいただけると嬉しかったりするのです。

料理人が生産者を訪ねることは扱う食材の深堀に繋がるのですが、愛農ナチュラルポークの場合は生産者を訪ねるというより学校見学になります。こんなにおいしい豚肉はいったいどのような環境でどんな生徒たちが育てているのか。エサはなにを与えているのか。とまぁこんな感じでわくわく感満載で行くわけです。ところがですよ、別になにも変わったところがなく、特別な飼育方法をやっているわけでもなく、まぁ普通なんですね。しいて言うならば生徒たちがしっかりしていることぐらいなんです。拍子抜けするほど何もないのです。

そしてお連れしたみなさんが決まって同じ感想なのです。「俺らが17歳とか18歳の頃、こんなに明確な目標を持っていなかったし、こんなにしっかりしていなかったよな」って。

生徒たちの目はキラキラしていて、愛農高校へなぜ入学してきたのか、卒業したらどうするのか。そのあたりのことを質問すると「わからない」とか「とりあえず」という答えがないのです。だれ1人としてです。生徒一人一人がビジョンをしっかり話せるし、話しの中には必ず両親や先生に対して感謝の言葉があり、さらに養豚部の生徒なら豚に感謝し、大切に育てた豚たちをおいしく料理してくれる料理人に感謝し、その向こう側にいる食べてくれる人たちに対して心からありがとうと言える子たちなのです。

こういう子たちが1人や2人居るのではなく、全員が感謝の気持ちで学んでいる「場」に集まるエネルギーがもしかするとおいしさの秘密なのかも知れません。私自身は「感謝」という言葉自体を普段からあまり使わないようにしていますし、他人が感謝を連発するのも好きではないのですが、愛農高校で生徒たちと触れ合うと、「感謝」とか「愛」とか私が普段使うことのない言葉がでてくるから不思議です。

 

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