すばらしき志しの仲間が集うフードソムリエ新年会
公開日:
:
2017/01/22
イベント
先週はフードソムリエさん(運営:グロッシー)の新年会に参加させていただきました。新年会といえば飲んで歌って(歌わないか)豊富なんか発表したりして新年の顔見せのようなイメージがあるのですが、全国から料理の専門家たちが集まるフードソムリエさんの新年会はガッツリ勉強会でした。マッキー牧元さんの「食の表現力講座」に始まり、銀座レカンの高良シェフによる料理教室まで笑いのなかに学びありのすばらしい講座とともに料理家のみなさんと楽しく有意義な時間を過ごさせていただきました。
「とろける~」「おいしぃー」といったありきたりの表現ではなく、マッキーさんの表現力を学ぶ講座はとにかくエロくて悩ましい(笑)
2年前に愛農高校へご一緒したときのマッキーさんの表現力はこんな感じでした。
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「中学生の時、テレビでこの高校のことを知り、将来は作り手になりたいと思い、高校に入りました」。
日本で唯一の私立農業高校、「愛農高校」の養豚部部長、3年生になる彼はそう言って、はにかんだ。
彼は、今後鹿児島の大学で畜産を学び、養豚の道に進む予定だいう。
全校生徒60名は、遠く家からはなれて寮に住み、学問と農業を学ぶ。
恋愛禁止、携帯スマホ禁止、テレビも見ることもままにしかならず、PCも教室にしかない。
校庭は草だらけだが、ラグビーもバレーの部活もやる。
彼らは全国から希望して、この学校にやってきた。韓国からの留学生もいる。
生徒たちと昼食を共にしたが、世の中の高校生と明らかに違っていることがあった。
男の子も女の子も、姿勢の悪い子がいないのである。
もちろん、太っている子もいない。
そして笑顔にウソがない。
毎朝6:50分に起床して、土を耕し、雑草を摘み、搾乳をし、卵をとり、収穫をし、
豚舎や牛舎、鶏舎の掃除をし、屠畜もする。
情報や世俗に汚されず、他の命を絶って、自分たちが生かされている意味を、日々考えている。
部長の彼がシェフに尋ねた。
「アンケートを送ってもいいですか? 僕たちの豚が他とどういう風に違うのか、
餌を変えたら味がどういう風に変わるのか、お客さんはどういう風に喜んでもらえるのか、知りたいんです」
そう言って、18歳の彼は、眼鏡の奥の細い目を輝かせた。
賢い豚たちは知っているのだ。自分たちがどれだけ愛されているかを。
だから全国のブランド豚肉よりも、おいしい豚肉が生まれるのである。
たった数時間いただけで、こんなことを書くのはおこがましいのはわかっている。
だが、この学校に踏み入れた途端、澄んだ空気が自分を刺した。
山奥の澄んだ空気ではない。
人々と動物が無理なく暮らす、純粋な気配が生み出す澄んだ空気が、自分を戒めた。
「神の愛を忘れた良心は麻痺し、土を離れた精神は枯死する」。
愛農高校 建学の精神にある、冒頭の言葉である。
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この日、高良シェフが調理してくださったのは、近江牛のウチヒラと愛農ナチュラルポークの骨付きロースの2種類。料理家の先生と高良シェフの前で普通の肉をお出しするわけにはいかず、2種類とも特殊な手当てをしてみました。
愛農ナチュラルポークの脂はやっぱり秀逸です。とくにこの日の愛農ナチュラルポークはいつもより数倍おいしかった。(表現力がなくてすいません)
メインの近江牛ウチヒラが高良シェフにかかればこんなにも艶っぽくなり、包丁を入れたときに現れた断面に料理家の先生たちもウットリです。
会の最後は、グロッシー代表の北村貴さんが、「良い食で日本を変えていこう!」という同じ思いを持つ、この仲間がいれば大丈夫。絶対楽しい次の10年になるはずです!
と頼もしい言葉で締めくくりました。
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