近江牛A1~A5食べ比べ会、参加者の反応はいかに!
「近江牛A1~A5食べ比べ ~糖尿人でもお肉を食べていいのです!」というなんとも魅力的なイベントが6月29日きたやま南山さんで開催されました。
そもそもこの企画は、「関西焼肉の女王いかりん」として有名な碇和
いかりんさんは、20代で糖尿病を発症されたのですが、
さて、肉集めがなかなか大変でして、A1はそもそも存在しなくてA2も市場にでてこない。A3、A4はどうにでもなるのだがA5が通常扱わないのでこれまた大変と、とにかく大変づくめでした。
実際は、A1の代用として経産牛を用意させていただきました。しかも16産もした肝っ玉母さんです。A5はチャンピオン牛を多く輩出している生産者のものを選びました。つまり市場では値打ちがないと言われ牛肉らしい扱いをされない経産牛とキングオブ近江牛A5の食べ比べという、結果としては非常におもしろいことになったのです。
まずは、「おやじダイエッ
参加者の大半が食べたことがない経産牛、そしてだれもが知ってる和牛の最高格付けA5。部位はすべてサーロインで揃えました。さすが肉好きが集まっただけのことがあり、みなさん真剣に食べ比べては各々感想を言い合い、そしてノートにメモする人、写真を撮る人、いやぁーおもしろい。
そして、食べ比べてこそ分かる味の違いが確認できたことがなによりも良かったように感じました。A5はテレビや雑誌で表現されているようにとろけるような柔らかさだったし、A4はA5よりは少し劣るもののこちらもとろけたのでした。・・・A3、A2、そして経産牛はガシガシと荒っぽさが残る肉らしい味だった。このあたりを参加者はどのように感じたのか、アンケートを南山の楠本さんがまとめてくださったのがこちら。
1~5等級のサーロイン5種類を、各人2切れずつ素焼きして、塩
食べ比べてこその結果だと思うのですが、じつにおもしろい。
大袈裟ではなく、おそらく100人、200人と人数が多くても結果は同じだったと思うのです。もしかすると年齢や食べ方によって若干の変動はあるかも知れませんが、大きく変わることはないように思われます。
現在の牛肉における価値は、格付けで決まります。それはそれで守らなければいけないことではあるのですが、サシを追い求めることに価値を見出さなくなった生産者も存在し始めています。ただ、それもこれも私のような流通者や消費者が買い支えていかないとサスティナブルな畜産が成立しません。
グラフの結果がすべてではありませんが、生産者が目指す方向と消費者が感じる味は別物だということが実感できたイベントでした。
また機会があればやりたいと思います。
関連記事
-
10月22日札幌全日空ホテルで情報モラルセミナー
2013年度の情報モラル啓発セミナーin北海道が札幌全日空ホテルで開催されます。 牛肉
-
イブ=マリ・ル=ブルドネックに学ぶフランスの食肉事情
ジビエ会議の翌日は、「熟成肉、日本とフランスの違い」というタイトルで私が、「肉業界の未来~人
-
宮川順子先生の出版記念パーティは美味しさと笑顔が溢れまくりでした
火曜日は宮川順子先生の出版記念お祝い会に出席のため新宿のクリナップへ。あまり本を読まない私で
-
放牧で育った牛肉はおいしい
当店の牛の委託先である木下牧場では 和牛肥育では珍しい放牧を取り入れている。 牛舎で
-
素材を知っている人の仕事とは
私は肉以外のことはまったくもってダメダメで野菜も魚も名前すらわからない感じです。私がなんでも